日本すっぴん協会

君島十和子さんに学ぶ、キレイのレッスンVol.2【肌編】

2018/08/03


美容家の君島十和子さんに、その美しさの秘密を伺うインタビュー。
2回目となる今回は、君島さんがスキンケアで大切にされていることについて教えていただきました。

“次のものを受け取れる肌”へ。基本は丁寧な保湿を心掛けること

―今回は、君島さんがお肌のケアで大切にされていることを中心に伺っていきたいと思います。

君島さん第1には「水分」が大切ですね。やみくもに栄養分を入れるということではなくて、栄養分をしっかり受け取れるような肌状態にもっていくために水分を与えることが鍵となるんですね。


―具体的には、どんなところを意識されているのでしょうか?

君島さん:丁寧な洗顔も保湿の一助になりますし、たっぷり水分を与えてあげることが重要です。濃厚な美容液をいきなりつけたりするのではなく、初めに水分を与えてあげて、細胞自体が元気に、立ち上がっていくようなイメージでお手入れしてあげることです。水分を与えることで、次のスキンケアが入りやすい柔軟な肌になってくるんですよね。



―洗顔からスキンケアが始まっているんですね。

君島さん:洗顔の仕方も大切です。まず水に近いぬるま湯を顔にあてて、指先ではなく手のひらを使って泡をクッションにするようにやさしく洗います。
すすぎは最低30回することによって、毛穴の奥までクリアな状態に。丁寧な洗顔で次のスキンケアがしっかり肌に届くような土台ができてくるんですよ。


(洗顔後は)そこに化粧水でたっぷり水分を与えることで濃厚な美容液やクリームを受け取れる肌になっていきます。
本当に、シンプルなケアの繰り返しだと思うんですね。



10回ずつ、すすぎ方に変化をつける洗顔法とは

―“すずき30回”のポイントについても教えてください。

君島さん:洗顔料は、生え際などに残ってしまう場合も多いんです。どんなに良質な洗顔料でも、洗浄成分が入っている以上は残るとお肌に負担がかかってしまいます。ですから、丁寧にすすいで、洗顔料を肌に残さないことが大切です。



―ついついサッと洗ってしまいがちで、あまりすすぎの回数は意識できていなかったかもしれません…。すすぎ方の30回にも、コツはあるのでしょうか?

君島さん:最初の10回はざっと泡と汚れを落として、顔全体の泡をまんべんなく流します。次の10回でおでこを含め、顔の上半分をしっかりと流していきます。そして最後の10回で、顔の下半分を中心にすすいでいきます。


その時にごしごしと洗わず、手の摩擦を避けながら、水をやさしく顔にあてるようなイメージですすいであげてくださいね。



肌を痛めない“面のケア”で、美しい肌を守る

―スキンケアの時に、手の使い方などで意識されているところはありますか?

君島さん:以前は自分で顔のマッサージをしていたこともありましたけれど、40代以降は、なるべくピンポイントで肌に力を込めないようにしてきました。


もちろん顔の筋肉をきちんと学んだプロの手にお任せするマッサージは間違っていないと思います。けれども、ただ気持ちが良いからという理由で行うセルフマッサージは、基本的にしないことにしているんですね。普段のスキンケアでは、手のひらを使って“面”でケアすることで、肌への刺激を極力おさえるようにしています。



―ついつい指先でケアしてしまっている女性も多いのかなと思います。そういった少しの刺激も、意識して避けていくことが大切なのですね!

君島さん:皮膚はごく薄い繊細な臓器。過度な圧が加わることで炎症を起こしやすくなり、シミやシワなどのエイジングの原因にもなりうることもあります。


私はクレンジングの時も、指先だとどうしてもピンポイントで力が入りがちですから、手のひらを使って落とすように心掛けていて。
目のまわりのケアも、力の入りづらい薬指の腹を使って。化粧水もミストタイプのものを使って、なるべく肌に摩擦を与えないようにしているんですよ。



365日の紫外線対策が美しい肌につながっていく

―君島さんは10代後半から20代前半、航空会社のキャンペーンガールのお仕事で日焼け肌を続けて肌トラブルに見舞われた経験から、特に紫外線ケアには力を入れていらっしゃるそうですね。改めて、紫外線対策の大切さについてはいかがでしょうか?

君島さん:忙しい方でも紫外線防止だけはしておいていただきたいなと思います。室内でも紫外線は届いているので、海水浴やアウトドアをするときだけでなく、365日毎日続けることが大切ですね。


紫外線というのは肌の奥まで届いて、肌そのものの機能を老化させてしまうもの。日焼け肌を楽しむのは構いませんが、紫外線防止をして焼けてしまうのと、無防備に焼けてしまうのとでは、まったく結果が違ってきます。



―紫外線は肌老化の大部分に関わっているとも聞きますし、本当に気をつけていきたいところだなと感じます・・・!

君島さん:地球環境が変わり、紫外線の質も量も時代とともに変わってきているんですよ。毎日日焼け止めを使うことに抵抗がある方もいらっしゃるかもしれませんが、強い紫外線を無防備に浴び続けてしまう方が危険なもの。
365日UVクリームを欠かさず、自分の肌は自分で守っていってあげてくださいね。



日々の積み重ねが40代の迎え方を変える

―最後に、年齢を重ねていくお肌との向き合い方についても、伺っていきたいと思います。

君島さん:医療が発達しているので、元気で活動できる時間が長くなります。長い人生を自分らしく楽しく生きるために、身体や肌の健康を守るのは自分の役目です。先進医療のおかげで、人は老化しなくなるかもしれません。


ただ残念ながら、今の時点でそんなミラクルはありませんよね。ですから私は、地道なことを毎日継続することがやはり大切だと思っています



―ベーシックで丁寧なケアの継続が、この先の結果につながっていくということですね。

君島さん:30代というのは、一生懸命やってきた人と、そうでない人の差がそんなに変わりませんが、40代になると話は別。これまで私は多くの女性にお会いしてきましたが、やはり30代にコツコツお手入れをされてきた方は、40代を迎えても大丈夫な方が多いんです。


美容は決して義務ではなく、コツコツ貯蓄していたものが自分に返ってくる、保険のようなもの。自分の肌と日々対話しながらご自身に合ったお手入れを見つけて、心地よくスキンケアと向き合ってみてくださいね。



君島十和子さんに、スキンケアで大切にされている考え方をお聞きしました。
最終回は8月10日(金)18時、ライフスタイル面から君島さんの美しさの秘密をひも解いていきます。どうぞご期待くださいね。



君島 十和子

美容家
FTCクリエイティブディレクター

1966年生まれ。東京都出身。1985年、19歳で航空会社のキャンペーンガールとしてモデルデビューし、その後は映画やテレビ、舞台などで女優として活躍。
1995年、結婚を機に30歳で芸能界を引退し、2005年にスキンケアブランド「FELICE TOWAKO COSME(現・FTC)」を立ち上げる。美容家として「十和子道」(集英社)など、著書も多数。

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