ナチュラルコスメ専門家に聞いた!賢い選び方&おすすめ21選
2019/12/27
ポーチの中や普段のスキンケアに、ひとつはオーガニック・ナチュラルなアイテムが入っているという方も多いのでは?
このジャンルのコスメは取り扱い店舗も増え、流行りから定番になりつつあります。
そこで意識したいのが、さまざまな種類のあるナチュラル・オーガニックなコスメをどう選ぶか。
今回は、ナチュラルコスメ専門のヘアメイクアップアーティストとして、自身のサロンではこれまでに1200人以上をカウンセリングしてきた小松和子さんに、目からうろこの新基準を伺いました!
前編はスキンケア編として、ナチュラルスキンケアの選び方と、小松さんおすすめのアイテムをご紹介します。
カタカナ、数字、アルファベットに注目!
小松さんによると、ナチュラルコスメ初心者がまず意識したいのが、成分表示欄にカタカナや数字、アルファベットで記載されているものをチェックすること。
「特定の成分が書いてあるからダメという前に その成分がどんな成分なのか、まず知ることが大切です。今はありがたいことに、スマホで調べれば全部出てきますから(笑)」(小松さん)
基本的には成分表示のトップにきているものが配合量の多い成分なので、多い順番にどんなものが書いてあるのか意識してみることが、コスメ選びの第一歩になるそうです。
実践してみてほしい朝2つ、夜2つまでの新基準
「界面活性剤や防腐剤は、表示を見たとたんに避けようとする方もいらっしゃいますが、使う環境や製品により一概に悪いとは言えません。ただし、過剰に使うのはNG」と小松さん。
たとえば界面活性剤には美容成分を肌に届ける役割がありますが、
「私の場合、界面活性剤入りのアイテムは朝2つ(洗顔とクリーム)、夜2つ(クレンジングとクリーム)までと決めています。もちろん保湿感が足りなければ、初めはしっかりと(使うスキンケアアイテムを減らさず)つけることも大切ですが、健康肌であればたくさん使わなくても済むようになってきますから、肌の免疫力があがっていくようなコスメの取り入れ方を意識することが大切です」(小松さん)
なお、小松さんによると化粧水はさらさらとしていて瓶を振っても泡立たない軽いテクスチャーのものなら比較的界面活性剤入りでない場合が多いそうで、スキンケアを選ぶときにはぜひ瓶を振って確かめてみてほしいとのことでしたよ。
「水」「保湿剤」「脂(油)」のバランスが保湿感のかなめ!
「面白いことに、さまざまな添加剤や界面活性剤なども避けて、究極にシンプルなスキンケアをしている方で、『乾燥が良くならない』というお悩みを持つ方もいらっしゃいます」(小松さん)
小松さんによると、スキンケアはあくまでも“保湿のバランス”が重要で、「水」「保湿剤」「脂(油)」が要となるそう!
「『水』は水分を多く含む化粧水のこと、『保湿剤』はジェル成分のこと。ジェルはお料理で言うととろみづけで、グリセリンやヒアルロン酸、コラーゲン、セラミド、アミノ酸、はちみつ、ベタインなどですね。アイテムでは美容液が保湿剤にあたります。水を抱え込んだり逃がさない役割があるので、化粧水のあとに使うと効果的。
そして、『脂(油)』は乳液かクリーム、もしくはオイル単体になりますが、オイルを使い慣れていない人は水と脂が界面活性剤で混ざっている乳液かクリームのほうが使いやすいかもしれませんね」(小松さん)
さて、ここからは小松さんがナチュラルスキンケアコスメスターターのアラサー世代におすすめするアイテムをご紹介します!
クレンジング
「ジェルやオイル乳化タイプよりは、マイルドなミルクやクリームタイプで肌をやわらかくしながら無理なく取り去るタイプのものがおすすめです。メイクのりが悪い時は、朝クレンジングをしてから蒸しタオルをし、メイクをすると、見違えるようにメイクのりが変わりますよ!」(小松さん)
ご紹介しているものの中で、一番さっぱりしているのがDr.ハウシュカ、濃厚なものがフィッツ。「使用感の好みによって選んでみてくださいね」(小松さん)
(写真左から)フィッツ「フィッツ レ イドロ ネトワヤン」200g 3,800円+税、Dr.ハウシュカ「クレンジングミルク」145mL 4,200円+税、トリロジー「クレンジング クリーム」200mL 4,600円+税、マルティナ「ジンセナクレンジングミルク」150mL 4,500円+税
せっけん
「乾燥肌やエイジング肌はパーム油やパーム核油、ヤシ(ココナッツ)、石けん素地が成分表示の最初に書いてある石けんではなく、オリーブやマカダミアナッツ、アーモンド、アボカド、アルガン、椿、ひまわりなど、オレイン酸が豊富なオイルが成分表示の頭に書いてあるような、肌にうるおいを残しながら洗い上げることのできる石けんがおすすめ。見た目にはチーズケーキのような、やわらかそうな石けんを選んでくださいね」(小松さん)
(写真左から)「生姜とオリーブのマルセイユ石けん」80g 1,380円+税、ブルーメエデナ「オイルリッチトリートメントソープ」80g 3,000円+税
化粧水
「お化粧水は、基本的に使用感がさらさらなタイプのものがおすすめ。ここでは界面活性剤を使っていないタイプのものを紹介しています。
酸化を還元してくれる働きもある炭酸配合のスキンローションや、日本の“紫根”を使ったムラサキノ、水にこだわり、ヘチマ水・ゲットウ葉水・ダマスクバラ花水の3つの植物水をブレンドしたかぐれ、水を1滴も使わずに、ヘチマ水を中心に9種の植物エキスからつくったネイチャーズフォーなど、お好みのものを見つけてください」(小松さん)
(写真左から)「スキンローション Prosperity(プロスペリティ)」150g 5,000円+税、ムラサキノ オーガニック「ムラサキノ トナー」100mL 3,500円+税、かぐれ「モイスチャーローション」120mL 3,500円+税、ネイチャーズフォー「ヒーリングローション」120mL 2,950円+税
美容液
「3つとも、エイジングケアを取り入れたい方におすすめのジェル状美容液。それぞれピックアップしている美容成分が違うので、好みのものを取り入れて」(小松さん)
(写真左から)Dr.ハウシュカ「レジェン セラム」30mL 10,000円+税、ロゴナ「エイジプロテクション インテンス ハイドロジェル」30mL 6,000円+税、ニールズヤード レメディーズ「オイルフリーモイストアップセラム」30mL 6,000円+税
クリーム
「『クリームこそ良いものを選び抜け』で、テクスチャーはとても大切。なにが答えを出してくれるかというと、翌朝の自分の肌です。朝起きたときに肌をさわって、そのときにガサついたりくすんだりすることがなければ、保湿感が足りている証拠。
足りない場合は量を多めにつけてみるのも対処のひとつです。それでも足りなければ、重めのテクスチャーのものに変えてみて」(小松さん)
写真左がもっともライトなもの、右にいくにつれて重たいテクスチャーに。
(左から)ブルーメエデナ「ベリーベリーオイルリッチフェイスクリーム」40g 5,000円+税、アルテヤオーガニック「ブルガリアンローズ モイスチャライザー」50ml 3,600円+税、トリロジー「ベリージェントル モイスチュアラインジングクリーム」60mL 6,000円+税、Dr.ハウシュカ「ローズデイクリーム」30mL 4,200円+税
ボディ
「ヴェレダは脚やかかとなど、強力なカサカサにおすすめ。たまには自分の身体をいそしんでいただきたいので、周波数を整えてから出荷されているaroma-pathiのオイルがマッサージ用としておすすめです。
また、お風呂あがりは、必ず水滴がついているときに身体になじませることで、べたべたせずに使うことができるはずですよ」(小松さん)
(写真左から)カミツレンベビー「カミツレンベビー ミルクローション」120mL 2,600円+税、ヴェレダ「スキンフード ボディバター」150mL 3,800円+税、aroma-pathi 「aroma-pathi ボディケアオイル Peaceful-Fresh」80mL 9,200円+税、Dr.ハウシュカ「カーミングボディオイル」75mL 4,400円+税
いかがでしたか?
アイテム選びの新基準を胸に、たくさんのナチュラル、オーガニックコスメを楽しんでみてくださいね!
小松 和子
ナチュラルコスメプロデューサー
ナチュラルコスメメイクアップアーティスト
一般社団法人ナチュラルライフ&ビューティーアソシエーション代表理事
現在は、これまでに1200人以上が足を運んだナチュラルコスメパーソナルサロン「ateler suseri(アトリエスセリ)」の主宰や、「babu-」「かぐれ」をはじめとする化粧品開発のプロデュース、ナチュラルコスメに関する講演・講座・企業研修・展示会・イベント・店舗プロデュースを行うなど幅広く活躍している。
2017年1月よりオーガニック・ナチュラルコスメと肌知識に特化したスクール「Natural Life & Beauty Academy」を開校。また、日本人として初めてドイツのナチュラルコスメティックスブランド「Dr. Hauschka」メイクアップトレーナーのディプロマを取得している。
Instagram kazuko.komatsu
(日本すっぴん協会運営チーム・秋丸穂乃佳)