日本すっぴん協会

国産ミネラルコスメMiMC、やさしさのカギを握る「酸化亜鉛」って?

2019/10/04

展開している商品すべてが“石けんオフ”できることで知られるミネラルコスメブランド「MiMC」。たとえば食べるものと同じように、コスメ選びも“やさしさ”にこだわりたいと考えたとき、思い浮かぶブランドのひとつなのでは?


肌と真剣に向き合う日本すっぴん協会では、MiMCのミネラルファンデーション、そして石けんオフへのこだわりについて、創業者の北島寿さんに伺いました。


▲もともとは生命科学の道を志し、大学院で実験に明け暮れていたという北島さん(株式会社MIMC代表取締役社長)。ところが、研究の途中で化学物質過敏症を発症し、実験どころか水道水でも肌がしみてしまうような状態に。「これからどうしようかなと考えた時に、自分の肌を何とかするためにも今まで学んだことを使っていきたいと思いました」と、ミネラルコスメブランド「MiMC」を立ち上げる決心をされたそう



「ミネラル」の基本


ミネラルファンデーションとは、ひとことで言うと「鉱物(ミネラル)をパウダー化したものでつくったファンデーション」だと北島さん。


物性からみると、
・宝石
・ミネラルコスメに使われる鉱物
・フェイスパックなどに使われるクレイ
これらは全て鉱物に入るものなんだとか。


▲人にとって、ミネラルは5大栄養素のひとつでもある欠かせないもの!



アイシャドウの輝きをミネラルで表現できるのも納得がいきますね。


▲ミネラル100%の「ミネラルカラーパウダー」は、マットからシアー、パール感やラメ感があるものまでさまざま。ミネラル成分がやさしく紫外線をカットし、大事な目元を守ってくれる効果も。単色でもグラデーションができ、ジュエリーのような輝きをまとうことができますよ



アジア人のための初のミネラルファンデとして誕生


そんなMiMCは、2007年に“アジア人のための世界初ミネラルファンデーション”を展開するブランドとしてデビューしました。

2005年ころからミネラルコスメづくりを考え始めた北島さんは、当時サンフランシスコに在住。

「その頃は、まだまだアメリカでも黄色人種のためのミネラルファンデーションが少なかったんです。使うとバナナのように顔が黄色くなってしまって(笑)。

現地の開発担当者に黄色人種向けの色づくりを依頼しましたが、思った色調には仕上がりませんでした。白人の方からみると、アジア人の微妙な肌色の違いはほぼ同じ色に見えるようなんです(笑)」(北島さん)

そこで決心に決心を重ねて、MiMCが誕生することになったそうです。





ナチュラルな肌は、黒や赤のミネラルで表現する


アジア人のためのミネラルファンデーションの開発によって「色調を重ねることで人の肌になっていくということを学びました」と北島さん。

「肌色というと“ベージュ”や“黄色”が思い浮かぶかもしれませんが、実は大切なのは黒や赤。
皮下からは、上のほうに位置する静脈の色が透けて見えています。“戻る血”である静脈には二酸化炭素が多いですから、“黒さ”が赤色のなかにあります。肌のベージュとあわさって、外からは血管が青く見えているんですね。

ですからファンデーションの色を表現するときには単純にベージュというより、黒や赤、黄色、青といったカラーをベースの茶色に重ねていく必要があるんですよ」(北島さん)




ミネラルファンデが“やさしい”といえる理由


さて、一般的にはさまざまな成分によって構成されるファンデーションですが、とくにパウダータイプのミネラルファンデーションは、処方の“骨格”となるいたってシンプルな成分で構成されています。

MiMCで主に用いているのは、4種類の厳選されたミネラル。



マイカ:キラキラとした光沢があり、パールのようなツヤ感や、きめ細やかな肌を表現することに一役買うミネラル。色のバリエーションが豊富。


酸化亜鉛:白色顔料の主成分に用いられるミネラル。カバー力が高く、収れん作用やUVカット効果も。日焼け止めやベースメイクに用いられることが多い。


酸化チタン:クレイに含まれる純白のミネラル、紫外線を跳ね返す効果があるため、日焼け止めやベースメイクアイテムに含まれる。肌の凹凸をカバーして滑らかに見せる効果も。


酸化鉄:ファンデーションや口紅、チーク、アイブローなどに広く用いられるミネラル。基本的には黒色だが、焼き加減によって黄色や赤色に変化。化粧品の“色”を出していくために使われる。


▲取材当日は、原材料のサンプルを一部見せていただきました! 一番左は亜鉛華軟膏。左2~4本目は焼き具合によって色の異なる酸化鉄



そんなMiMCのミネラルコスメが肌にやさしいといえる理由は大きく2つあるといいます。


1つ目は、シンプルにカバーができて簡単に落とせる点

「もともと美容大国であるアメリカで誕生したミネラルファンデーションは、美容医療を受けた直後の炎症があるときにでも、その上から塗ってカバーができ、かつ簡単に落とせるということで流行した経緯もあります。

そぎ落とされたシンプルな処方でできているからこそ、肌負担が少なくクレンジング要らず。石けんで落とすことができるところがひとつ強みだと言えますね」(北島さん)




2つ目は、肌に対して“積極的に良いことをしてくれるミネラル”が含まれている点です。

MiMCでは、細胞賦活効果*のある「酸化亜鉛」を主成分として高配合しているのだとか!
*細胞の増殖を活発化させる作用のこと

酸化亜鉛は世界的にも医療で認められている、いわゆる薬の成分でもあります。ファンデーションの中に酸化亜鉛を高配合していくと、傷口を修復する効果まで期待できるんですよ。にきびに悩んでいる方のファンデーションとしてもおすすめしたいですね。

MiMCのミネラルファンデーションは、原料のミネラルのなかでも酸化亜鉛をもっとも多く配合することで、細胞賦活効果をより感じられるような処方にしています」(北島さん)


▲「ミネラルモイストパウダーファンデーション」には、“スキンケアミネラル”として酸化亜鉛を高配合。実際に全成分をみると、「酸化亜鉛、カオリン 、(+/-)マイカ、酸化チタン、酸化鉄、グンジョウ」と表記され、酸化亜鉛がトップにきています




いかがでしたか?
シンプルだからこそ簡単に落とせるだけでなく、肌に積極的に良いことまでしてくれるのが、MiMCの考えるミネラルファンデーション。

後編では、肌だけでなく地球の環境にもやさしいからこそMiMCが石けんオフできるアイテムづくりを大切にする理由や、ミネラルファンデーションに配合した美容オイルへのこだわりを中心にお聞きします。お楽しみに。



▶いま注目の“CLEAN BEAUTY”について、もっと知りたい!

▶「地球にもやさしいから石けんオフにこだわる。MiMCのミネラルコスメ大解剖」はこちらから

*10月7月(月)正午公開予定です


(日本すっぴん協会運営チーム・秋丸穂乃佳)

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