日本すっぴん協会

年齢を重ねた肌は“風合いとして”愛していく #すっぴんを楽しむ01 - 美容ライター・長田杏奈【前編】

2019/03/29

すっぴん美肌をお持ちの方に、ご自身の肌にまつわるエピソードをお話しいただく連載コンテンツ「#すっぴんを楽しむ」。
第1回は、「美容は自尊心の筋トレ」をモットーに、雑誌やWEBで美容ライターとして活躍する長田杏奈さんにインタビューをしました!



―まずは、長田さんのお肌のヒストリーを教えてください!

長田さん:子供のころから乾燥しやすくて、ちょっとした刺激で敏感に傾きやすい肌でした。スイミングに通ったら、プールの塩素でアトピー性皮膚炎になってしまったこともありました。今もスキンケアのさじ加減を一歩間違えたら、揺らいでしまいます。


スキンケアに目覚めたのは、小学生の頃かな。
母が美容部員だったこともあり、当時あった資生堂のchipie(シピ)というティーン向けブランドの化粧水・美容液・乳液をもらったことがきっかけです。母が選んだものをただ使うだけだったけれど、少しお姉さんになったようで嬉しかった。


「化粧水はみずみずしくて気持ちがいいな。美容液を塗るとカサカサしづらくなるな。乳液はベタベタするときがあるな」と、子供心に毎日スキンケアする気持ち良さを知ったり、その日の肌の調子に合わせて水分と油分のバランスをコントロールする勘を養ったりしていました。


小学校5~6年生頃からは、SPF50の日焼け止めをしっかり塗るのが日課に。
当時の日焼け止めって、白粉をまぶしたように真っ白になるし、塗った後パサパサを超えてもう肌がガシガシするような感じで、かなり不快! でも、「紫外線を浴びるのは肌に悪いから、塗っていれば将来のためになる」と信じて、毎日塗っていました。なので、保湿と日焼け止めだけはちゃんとやるという習慣は、ランドセルの時代から続いていますね。



―小学生のころからですか! その年齢にしては、すごく意識が高いですよね(笑)。その後のお肌の歩みはいかがでしたか?

長田さん:どちらかというと皮脂が足りないタイプなので、思春期もニキビに悩むことはなく、ひたすらに乾燥肌歴を積み重ねてきました。大学時代は、長時間座り過ぎてエコノミー症候群になるくらい勉強に打ち込んでいて。頑張り過ぎたストレスで、肌がグラグラに揺らいでしまうこともしばしば。
そういう時は、アベンヌで立て直していました。今も、家にはお守り的にアベンヌの製品があり、家族で使っています。


私の肌暗黒期は、家庭の事情で勉強の道を諦め割と自暴自棄になって、就職と同時に一人暮らしを始めた時期。環境の変化やストレスで、生まれて初めてニキビがたくさんできてしまったんです。なんの喜びも見出せない職場で結果の出せない日々が続き、家に帰れば壁の薄いボロっちくて寒い部屋で一人ぼっち。朝起きて、体が動かない。何のために生きているかもわからないし、幸せそうな人を見るのもなんだか辛い時期でした。



―いろいろと重なるときは、お肌にとっても試練になったりしますよね。

長田さん:そうなんです。当時は、忙しさを理由に食事をお菓子や栄養補助食品で済ませてしまうようなことも多くって。そんな生活をしていたら、就職活動のときに着ていたレーヨン混のスーツの縫い目が伸びて白くなるぐらい、パンパンに膨れてしまいました。
肌も、ニキビがギザギザしてファンデーションが全然のらないし。その職場には半年しかいなかったけど、「ずいぶん変わっちゃったね」と言われたりして、何かざまあみろと嗤われているような気持ちになりました。


急に太って肌も荒れちゃって、そんな自分になったことがないのでとても戸惑いました
その後、転職をしたり、「3食手作りがいい」という人と暮らしたりするなかで、自然と元に戻りましたが、肌が荒れた原因は、ストレスと食事の影響が大きかったと感じています。肌と心と体は繋がっているんだなと、思い知りました。




―細胞をつくっているのも食事と言いますし、食べるものには本当に目を向けたいですよね…! その後、お肌でターニングポイントがきたな、と感じる瞬間はありましたか? よくあるのは、アラサーくらいで一度、スキンケアを見直したりもしますよね。

長田さん:アラサー時代は、仕事しながらのワンオペ育児がハード過ぎて、生きているだけで精一杯。せっかく小学生時代から日焼け止めを塗っていたのに、むずかる子供を一刻も早く泣き止ませるために、UVケアする間ももどかしく、すっぴんのままおんぶして散歩に出たりしてたんです。


産後のホルモンバランスもあったと思いますが、嘘みたいに一気にシミができてしまって……。
「やばい!」と気づいて、また塗り始めるようになったんですが、時すでに遅し。いまでも、その時に子供を3秒ぐらいは泣かせておいて、日焼け止めをササッと塗る心の余裕があったら、だいぶ違っただろうなと思うんです。


長男が3歳になって長女が生まれた頃は、肌を顧みる暇が人生で一番なかった「自分後回し期」。毎日ろくに寝てなかったし、玄関で行き倒れて「もう立てないし、頑張れない」と泣きながら友達に電話したときもありました。肌的には良くなかったかもしれないけれど、美容ライターとしては「美容どころじゃない」という人の気持ちがわかるようになったから、長い目で見たらいい経験だったのかもしれません。


私、長らく「スキンケアをまじめにやっていれば、シワやたるみは防げるはず」って、無邪気に信じていたんです。いま振り返れば、幻想だったんですけど。40代前後からは、そんなに疲れていないのに疲れた顔になっている日が増えてきて。


老化=疲れたときの顔が戻らずに、だんだん定着してくること」と気づきましたね(笑)。日々お手入れをしつつ、それでも出てくるものは風合いとして愛していこうと思っています。



―こうやって振り返っていくと、紆余曲折な肌歴を歩まれてきたのだなと感じます。長田さんにとって、スキンケアはどんなものですか?

長田さん:「皮膚は第二の脳」とよく言われるように、肌と脳は、近いものだと感じています。脳みそを出して「よしよし」といたわってあげることはできないけれど、肌に触れて大切にお手入れすることで、脳にもやさしくできるような気がしていて


メイクはどちらかというと、外向きの自分を演出する方法。一方のスキンケアは、素の自分と向き合って「お疲れさま」とか「ぼちぼち頑張ろうか」とか、労わってあげる時間かな。


―スキンケアが自分に向き合う時間にもなっているんですね。

長田さん:そうですね。例えば、よくクレンジングが面倒という話を聞くのですが、私にとってクレンジングは、本来の自分に「おかえり」と声をかけてあげられる瞬間でもあるんです。部屋着に着替えてほっとしよう、みたいな感覚かな。



そのあとのスキンケアも、ご飯を食べたり寝たりするみたいな、欠かせない時間。リラックスしたりリフレッシュすることを求めているので、いくら成分や機能が良くても使い心地が好みじゃないものには、あまり手が伸びません。テクスチャーも香りも、「私いま、自分にやさしくしてる!」と心からうっとりできるようなのものが好き。
最近では、スキンケアの感触が心や肌に与える影響が実証されてきていますしね。スキンケアに官能は大切です。



前編では、長田杏奈さんにご自身の肌歴やスキンケアの捉え方についてお聞きしました。自分に返る時間と考えると、クレンジングやスキンケアもなんだか楽しみになってくるはず。皆さんのスキンケアの、参考にしてみてくださいね。
明日3月30日(土)公開の【後編】では、長田さんの愛用アイテムについて伺います。お楽しみに。



長田 杏奈

美容ライター

「美容は自尊心の筋トレ」をモットーに、美容ライターとして雑誌やwebメディア等で多くの記事を執筆。また、SNSでも「おさ旦那」の愛称で美容情報を発信している。

Instagram osadanna

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