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皮膚科医に聞く!肌の免疫を高める美肌術とは

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肌も免疫力が下がると風邪を引くということをご存知ですか? そこで高めたいのが「肌免疫」。その美肌術を、資生堂研究員で医学博士の細井純一さんと、Y’sサイエンスクリニック院長の日比野佐和子先生に教えていただきました。

肌の美しい女性

肌免疫とは?

肌荒れに悩む女性

日比野先生によると、肌の免疫力が下がって肌が風邪を引いてしまうと、シミやシワのような肌トラブルが起きてしまうのだそう。

「肌免疫とは、肌本来が持つ防衛機能のこと。高めることで紫外線や大気汚染、乾燥などの外側からの刺激や、栄養バランスの乱れ、ストレスといった内側からの影響から肌を守ることができます」(日比野先生)

確かに肌トラブルが続くときというのは肌免疫が落ちている感じがしますよね。

肌免疫を高める鍵をにぎる「ランゲルハンス細胞」って何? 

では、肌免疫を高めるにはどうすればいいのでしょうか? 

「肌免疫の向上には、肌免疫をコントロールする、表皮にある『ランゲルハンス細胞』の活性化と肌の常在菌のバランスを整えることがポイントです」(日比野先生)

「ランゲルハンス細胞」とはどんなもの?

資生堂研究員で医学博士の細井純一さんによると、ランゲルハンス細胞には次のような機能があるそうです。

・ばい菌や有害な化学物質など異物を見つけて排除する機能
・紫外線や乾燥などの刺激による反応を沈静化する機能
など

紫外線を浴びるとランゲルハンス細胞が死ぬ!? 

この肌免疫に重要なランゲルハンス細胞、実は、紫外線を浴びると悪影響が出てしまうのだそう! 

「強い紫外線を浴びた場合には、ランゲルハンス細胞はその場で死んでしまいます。紫外線は、遺伝子や細胞膜を破壊して細胞を殺すのです。通常の紫外線を浴びた場合には、ランゲルハンス細胞は表皮から出ていってしまいます」(細井研究員)

紫外線によってランゲルハンス細胞が表皮から外に出ていってしまったら、どうなるのでしょうか? 

ニキビをみつけた女性

「紫外線を受けることによってランゲルハンス細胞が死んでしまうと、ランゲルハンス細胞が担う肌の自己防衛機能が低下してしまいます。外部刺激に肌が過剰に反応してしまうと肌老化を促進し、シミ・シワ、乾燥肌、敏感肌といった肌トラブルの原因になります」(日比野先生)

ランゲルハンス細胞を活性化させるには? 

ここまでで、ランゲルハンス細胞がいかに美肌にとって重要かわかりましたよね。

では、反対に、ランゲルハンス細胞を増やしたり、活性化させたりするにはどうすればいいのでしょうか? 

「スキンケアや食生活など日頃の習慣を見直すことで、ランゲルハンス細胞の数を回復させる力を活性化することができます。肌の免疫機能を持つランゲルハンス細胞そのものを継続的に生み育て、最適な数にすることが健康で美しい肌には重要です」(細井研究員)

肌免疫を高めるスキンケア

そして、日比野先生によるとランゲルハンス細胞をキープし、肌免疫を高めるためにはスキンケアが重要なのだそう。その方法を具体的に教えていただきました! 

夏の疲れ肌をスキンケアで癒している女性

天然成分の化粧品を使う

「石油系合成界面活性剤などの化学合成成分は肌へ負担になる可能性が高いため、オイル系のクレンジングはできるだけ使わないこと。

石油系界面活性剤は洗浄力や脱脂力が強く、タンパク質を変性させる力も強いので、肌のランゲルハンス細胞へのダメージも強く、肌を防御する機能も低下してしまいます。

また、乾燥や紫外線といったさまざまな外的刺激がランゲルハンス細胞の機能低下の原因にもなるので、紫外線対策、保湿は重要です」(日比野先生)

間違ったスキンケアを改善する

「洗顔のし過ぎや保湿不足、紫外線対策を怠るといったスキンケアは改善する必要があります。

夏は、じめじめして湿度が高そうですが、意外と室内は乾燥していることが多く、また、紫外線によってダメージを受けた肌への影響は強いです。十分な保湿を行いましょう」(日比野先生)

美容液を取り入れた丁寧な保湿を

「日頃のスキンケアでは、乾燥して肌の生まれ変わりのターンオーバーを妨げないよう、丁寧な保湿を心掛けましょう。肌トラブルを未然に防ぐために、いつもの化粧水・乳液の手順に美容液を取り入れて、しっかりと肌に浸透させることによって肌免疫を高め、内側からハリのある透明感溢れる肌になります」(日比野先生)

紫外線対策と乾燥対策

「ランゲルハンス細胞は外的刺激によるダメージによって機能が低下するため、紫外線や乾燥といった外部からの刺激となるものをできるだけ取り除くことが重要です。夏の快晴の日だけではなく、曇りの日も紫外線は降り注いでいるので、日傘や帽子、日焼け止めといった紫外線対策を十分に行う必要があります。

また、秋口から冬場にかけては乾燥対策も徹底しましょう。保湿により、しっかり肌のうるおいを守る必要があります。一年中通して、湿度の高い夏でもエアコンが乾燥の原因になるため、加湿器などをつけたり、水を入れたコップを置くなど、室内の湿度にも気をつけましょう」(日比野先生)

食生活・日常生活のポイント

日比野先生は、スキンケアのほか、肌免疫を高めるためには食生活や生活習慣も関係しているといいます。

日比野先生が普段実践している、肌免疫をキープするための食生活や日常生活のポイントを教えていただきました! 

食事をとる女性

1日3食+間食2食(ナッツなどの血糖値の上がりにくいもの)

「私は、1日5食でちょこちょこ食べることによって、血糖値が上がりにくいようにしています。また、日焼け止めはしっかりと塗って、保湿もしっかりとするようにしています。腸内免疫を整えることも肌免疫調整と同時に重要で、食事においては、乳酸菌をしっかりとり、食物繊維、オリゴ糖も一緒に摂るようにしています。また、メンタル的な環境整備も重要と考えています」(日比野先生)

免疫力を高める食生活

「ランゲルハンス細胞の働きは加齢により減少するといわれています。この減少を抑えるには食生活が重要です。

粘膜を強化した皮膚免疫力を高める効果が期待できるビタミンAの多い緑黄色野菜や、マクロファージなどの白血球を活性化させる食材である玉ねぎやにんにく、ブロッコリーなどを積極的に取り入れましょう」(日比野先生)

栄養バランスのよい食事をとる

「ランゲルハンス細胞を含む免疫細胞の原料となるものはタンパク質と脂質。免疫力を維持するには良質なタンパク質をしっかりとる必要があります。

また、免疫細胞を活性化させる働きがあるビタミンやミネラルなども十分に摂取しましょう」(日比野先生)

腸内環境を整える

「免疫細胞の約6割は腸に存在しています。腸内環境を整えることで免疫細胞が活性化し、免疫力も高まります。

一方で、便秘などで腸内の環境が悪化していると免疫機能も低下してしまいます。腸内環境を整えるには腸の善玉菌である乳酸菌やビフィズス菌が含まれているヨーグルトや発酵食品もおすすめ。食物繊維といっしょにとることで、便秘解消に効果が期待できます。

根菜類やきのこ、海草類、果物など食物繊維が豊富な食材を積極的にとるように心がけることが重要です」(日比野先生)

体を冷やさない

「体が冷えると血管が収縮して血液循環が悪化するため、免疫機能が低下します。日頃から体を冷やさないように気をつける必要があります。

夏場もエアコンがきついと体温が低下しやすく、体が冷えやすくなります。カーディガンなど羽織るものを用意して、体温調節をしましょう」(日比野先生)

適度な運動

「ウォーキングといった適度な有酸素運動は血流をよくする効果が期待できます。免疫力の強化も期待できますし、運動によって腹筋を鍛えることで、基礎代謝も上がります。

免疫力アップの目的としての運動のポイントは、有酸素運動を継続すること。無理のない適度な運動が一番。負荷の強い無酸素運動はNG。無酸素運動は免疫細胞にダメージを与える活性酸素が作り出されてしまうため逆効果になってしまいます」(日比野先生)


いかがでしたか? 日頃のスキンケアはもちろん、生活習慣まで肌免疫を意識して過ごしたいですね。

【取材協力】
日比野 佐和子先生
Y’sサイエンスクリニック 統括院長
大阪大学医学部大学院医学系研究科卒業・博士課程修了。現、大阪大学医学部大学院医学系研究科臨床遺伝子治療学講座特任准教授。同志社大学アンチエイジングリサーチセンター講師、森ノ宮医療大学保健医療学部准教授、ルイ・パストゥール医学研究センター基礎研究部アンチエイジング医科学研究室室長を経て、平成25年に当院 院長に就任し現在に至る。TVや雑誌へも多数出演。

細井 純一さん
医学博士 / 資生堂
東京大学医科学研究所で学位取得後、米国NIH環境健康科学研究所において3年間癌抑制遺伝子の研究、ハーバード大学のCBRCにおいて4年間皮膚免疫の研究を行った後、資生堂研究所に入社。皮膚とこころ・全身との関係について研究を続けている。

(ごきげん手帖編集部)

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    【参考】
    肌にも免疫があった!美しい肌のカギは「肌免疫」 皮膚科医が解説!細胞レベルの美肌アプローチとは? – @Press

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