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超敏感肌を乗り越えた。大切なのは「自分の肌の声を聞くこと」- 千吉良 恵子


日本すっぴん協会では、これまでモデルさんやタレントさんにインタビューをして美肌の秘訣を探ってきましたが、それに加え、これからは美容業界の専門家の方から、スキンケアやお肌との付き合い方を学んでまいります。

お一人目の専門家は、ヘア&メイクアップアーティストの千吉良 恵子さん。
長年に渡り第一線で美とトレンドの最先端を作り続ける千吉良さんに、ご自身のお肌や撮影現場で感じた美にまつわるお話、大人だからこそ楽しめるメイクのお話などたっぷり教えていただきました。三回に分けてお届けいたします。
第一回は「千吉良さんの美容人生」についてです。

ヘア&メイクアップアーティストとして絶大な支持を集める千吉良 恵子さん。数多くの女性誌やブランド・企業広告などでのヘアメイクはもちろん、メイクショーや著書の発表など、手掛けたものを目にしない日はないほど、その活躍の場は多岐に渡ります。
そんな日々ビューティトレンドを生み出す立場にいる千吉良さんご自身のスキンケア事情は、医者に「10万人に数人の肌の持ち主だ」と言われるほど特質であったことで「ヘア&メイクアーティストなのに、自分はメイクができない」という過酷なものでした。

ー 普段はメイク方法についてお話をされることがメインだと思うのですが、今回は千吉良さんご自身の肌人生についてお話を伺えればと思います。よろしくお願い致します。

実は、このインタビューをお受けしていいものか迷ったんです。私、とっても肌が弱くて。数十年前の話になるけれど、雑誌の企画で皮膚科の先生に診察していただいた際に“超敏感肌”と診断されたことがあるんです。

それは先生が「本物の超敏感肌の人に会えるなんて!」と興奮するほどのものだったみたいで。そんな肌質に加え、当時は今ほど化粧品の品質が高くなかったこともあって、24歳くらいの頃にはメイクが一切出来なくなっちゃったんです。

当時のトレンドは、ビビッドメイク。なのに、私は時代と逆行してスーパーナチュラル(笑)。既にこの仕事を始めていたので、人にメイクを施す立場なのに自分のメイクは一切できないという悲しい状況でした。洋服もメイクに合わせて女性だか男性だかわからないようなユニセックスなものを選ぶようになりました。そのうえ日光アレルギーで陽射しを浴びると湿疹が出るし、日焼け止めを塗ってもかぶれてしまう。汗や涙が沁みて皮膚が切れてしまうようなひどい状態で、「一体どうしたらいいの?」って。



ー それはお辛かったですね……。当時は、どういったケアをされましたか?

まず、なにしろスキンケアも含め化粧品は使わない。使うにしても、いかに刺激がすくないかが判断基準でした。当時は、低刺激や自然由来のものを選べる時代ではなかったんですよね、こんなに商品が多くなったのは最近ですから。

でも一つ良かったことは、お医者さんに「あなたは粘膜性の敏感肌だから、粘膜の周りさえ避ければ大丈夫だよ」とアドバイスいただいたこと。それからは目や唇を避けて少しずつメイクが出来るようになりました。粘膜とは関係ないチークだけは気にせず使えたんです。だから社名もcheek one(笑)。


ー そうだったんですね! 頂いたお名刺にも、チークの可愛らしい模様があります。敏感肌の商品を選べるようになったのはここ数年と感じていますが、お肌も変わられましたか?

昔に比べると化粧品の品質は格段に上がっているし、敏感肌用のコスメも増えたのでかぶれる率は低くなりましたね! 年齢を重ねるとともに時間と手間をかけてあげないと確実に肌がしおれるので(笑)、オフの日はいつもより丁寧にスキンケアをするようにしています。そういったケアは30代ぐらいから続けていて、より朝起きたときの違いを実感するようになりました。


職業柄いろんなアイテムを使う機会があるのでトライしますが、つけてすぐにピリッと刺激を感じるものは避けるし、「敏感肌用だから」、「オーガニックだから」、という選び方もせず、自分の肌の声をよく聞くようにしています。



ー 30代女性の中には、肌質が変化することへの戸惑いと、それに対するケア方法がわからず放置してしまい、理想の肌や生活と離れていく…といったちぐはぐ感に苦しむ人が多いように感じています。
千吉良さんは撮影現場で肌トラブルを抱えているモデルさんにお会いしたとき、どんなアドバイスをされていらっしゃいますか?


まずは、トラブルの原因が何なのかを探ってみます。

顔色が悪く口まわりに湿疹が出ているなら、胃腸などの不調を疑ってみたり、顔全体に白いポツポツが出ているなら、油分の多い食事や自分の肌にとっては重すぎるクリームが原因かも、といったように。顔の輪郭周りに吹き出ものが出来ている子は、ヘアケア用品でかぶれている可能性もありますね。

あとは、美容意識が高いがためにピーリングをしすぎて赤みが出ているケースも。ピーリングしすぎた肌って皮膚が薄くなっちゃっているので、ファンデーションが滑って乗らないんですよね。

それぞれ症状の出方が違うので、見た感じで大体の予想はつくんですけど、いろいろ聴いてみて客観的なアドバイスができるようにはしています。お医者さんを勧めることもあるし、ストレスや生活習慣で肌が荒れたと悩む子には、「精神と身体はつながっているのよ」と話をします。


肌は長期的に向き合っていくものですが、撮影となるとその場で即効性のあるケアをする必要があるので、トラブルをカバーするためのあらゆるテクニックを使って私なりのベストを尽くすようにしています。スキンケアは、撮影前の場合、“化粧水・乳液・美容液・下地”の順。特に化粧水には、たっぷり時間をかけます。乳液を使って手や腕までマッサージすると、上半身の血行が良くなって顔色も明るくなるので、これは普段のスキンケアに取り入れてもらうと良いかもしれないですね。


第二回は、千吉良さんがプライベートで実践しているビューティアイデアや年を重ねた肌との付き合い方、自分に合うスキンケアアイテムの見つけ方とマンネリメイク打破の秘訣など、具体的なメソッドも交えてお届けします!

千吉良 恵子

ヘア&メイクアップアーティスト

cheek one主宰。ラ・ドンナに20年所属したのち、2012年cheek one設立。女性雑誌のビューティー、ファッションページ、広告撮影の他、講演や化粧品関連のアドバイザーなど、幅広く活躍。著書に「千吉良恵子の効くメイク」(アスコム)、「千吉良恵子の可能力メイク」(ワニブックス)。

https://www.instagram.com/chigirakeiko/
https://twitter.com/keikochigira127

Posted:

2017/02/22

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