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素肌が透けるようなベースづくりが“抜け感”の要。メークは日々を笑顔で過ごすための1ツールと考えて – メークアップアーティスト・早坂香須子

アロマテラピーや植物学に関する豊富な知識を持ち、オーガニックプロダクトの監修なども務めるメークアップアーティストの早坂香須子さん。前回までに、看護師として大学病院での勤務を経てメークを仕事にするまでのお話や、ご自身での肌との向き合い方、普段のスキンケアまでを伺いました。3回目となる今回は、メークのお話を中心に伺っていきます。


―今回は、メークに関するお話を中心に伺っていきたいと思います! まず早坂さんにとって、メークとはどのようなものでしょうか。

私の中ではファッションの一部です。洋服を選ぶようにメークするのが好きですね。やっぱり人って、ぱっと見た時の全体像や雰囲気で“この人素敵だな”と感じると思うんです。私たちは撮影の時に、シチュエーション・洋服・モデルの方・ライティング・ヘア・メークと確認していきますが、同じようなことを一人でもやってみてほしいなって。好きな香りがあれば、最後にはその香りまでまとって出発してみてほしい。自分をプロデュースすると言いますか、メークは工程の一部でしかなく、その日一日を笑顔で過ごすための一つのファッションツールとして考えてもらえたらいいなと思います。

―メークの流行が移り行く中でも、早坂さんが変わらず大切にしていることについてはいかがでしょうか。

それはもう、絶対的に“肌づくり”ですね。(完璧につくるメークが主流だった時代に)私は師匠のyUKIの、水の膜を張ったようなツヤのある肌づくりに衝撃を受けて。自分自身は(海外のモードの世界ではなく)日本でしかほとんど活動してこなかったんですけれど、モードな世界を日本人のファッションストーリーに落とし込むのが得意だと、ある時気がついたんですね。師匠から受け継いだ、ツヤのある素肌を生かしたベースづくりを最も大切にしています。

―その人本来の美しさを生かすメークですね。

はい。私がメークを仕事にした当初は、当たり前にメークさんたちもしっかりとつくりこむメークをしていました。師匠について海外のスーパーモデルたちの肌を触らせてもらった後に日本人のモデルさんや女優さんを担当して、日本人はその肌のキレイさに気づかずに、がちがちにつくりこんでいる人が多いなと感じて。自分のセオリーを変えてモデルさんに(テカリを抑えるために)お粉をうった方がいいのかなと思うこともありましたが、先にモデルさんや女優さんの方が、ツヤ肌が自分をキレイに見せると気づいてくれて。


―時代がつくりこまないメークになっていったのですね!

ツヤ肌や、抜け感のあるつくらない肌に自由にメークをするということに、名だたるモデルの方たちが目覚めてくれたんです。よく抜け感はどうつくるのかということを聞かれますが、一番簡単なのは、面積が一番広い皮膚をカバーしすぎないこと。ファンデーションをぬったとしても、本当に素肌らしく見せることが大切になってきます。
それに完璧につくった肌って、パーツがどんどん小さく見えていってしまう分、盛らなければいけなくなるんですね。つくりこまない肌は抜け感のポイントになるだけでなく、どんなに強いメークをしていても、やはり素肌が透けるようなベースメークをしていると、コミュニケーションがしっかり成り立つ気がするということもあるんですよね。

―肌からも、その人らしさが感じられるようになるということですね。現場で早坂さんは、モデルさんにさまざまな美容情報をお伝えすることも多いそうですね。

現場のメークルームは、ちょっと診療所みたいな雰囲気もあるんですよ(笑)。最近にきびができてといった相談も多かったりしますが、そんな時はまず生活を聞きます。その悩みであればホルモンバランスが関係しているはずで、こんなサプリがあるよといったふうに。
クールビューティーな撮影であっても笑顔の撮影であっても、本当にその人が自信を持ってカメラの前に立てるかということが大切で、モデルさんたちにとって私は、お守り的な存在なのかなと思っています(笑)。


―安心して撮影に臨んでいくためのお守り的な存在、と(笑)。最後に、自分に似合うメークの見つけ方についても教えてください。

私が好きなのは、女性像を決めてしまうという方法ですね。例えば70年代のジェーン・バーキンでもいいですし、SNSでお気に入りの画像を集めてみてもいい。完全になりきる必要はありませんが、自分で決めた理想の女性像からエッセンスをもらうといいと思います。
そこから自分らしさを見つけていっていいですし、好きだと引っかかるものって、何か自分にあるものだと思うんです。一日一日を笑顔で過ごせるようなスタイルを見つけていってもらえたらいいなと思います。

今回も3回にわたり、メークアップアーティスト・早坂香須子さんにさまざまなお話を伺っていきました。自分らしさを育むことを楽しみながら、似合うメークやスタイルを見つけていきたいですね。早坂さん、たくさんのキレイの秘けつをありがとうございました。



早坂 香須子

ビューティーディレクター
メークアップアーティスト

1973年生まれ。看護師として3年間大学病院に勤務後、メークアップアーティスト・yUKI氏のアシスタントを経て1999年に独立。国内外の多くのモデル、女優のメークを手掛ける。
自身がさまざまなタイミングで自然の治癒力に助けられたことから、アロマテラピー・植物学を中心としたオルタナティブな療法を学び、2013年にAEAJ認定アロマテラピーインストラクターの資格を取得。
近年はメークにとどまらず、オーガニックプロダクトの監修やトークショーでの登壇をはじめ精力的に活動している。女性誌やSNSではそのライフスタイルも話題に。著書に「100%BEAUTY NOTE 早坂香須子の美容A to Z」(KADOKAWA)など。

Instagram @kazukovalentine

Posted:

2017/11/20

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